ここではタ行音の構音指導について概説します。
タ行音は、歯・歯茎と舌先を構音点とする、無声の破裂音です。
日本語の50音表では た行の音は、「た、ち、つ、て、と 」となっていますが、
このうち「ち」は、他のた行音「た、つ、て、と」に比べ構音点がやや後ろに移行した
歯茎硬口蓋と前舌を構音点とする破擦音で、
ちゃ行音「ちゃ、ち、ちゅ、ちぇ、ちょ」のい列の音』とでも言うべき音です。
「つ」は、「た、と、て」と同じ歯・歯茎と舌先を構音点とする音ですが、
構音方法が破擦音である点が「た、て、と」の音とは異なっており、
『つぁ行音「つぁ、つぃ、つ、つぇ、つぉ」のう列の音』とでも言うべき音です。
破擦音は、破裂音と同様に閉鎖して呼気を解放した直後に同じ位置で狭めを作り
呼気を流出させた時に生じる音です。
t行音のい列・う列の音は、それぞれ「てぃ」・「とぅ」という感じの音となります。