<構音障害とは?>
そもそも構音とは?
音声学で言う 調音 とほぼ同義
一般には 発音 と呼ばれています。
構音器官を使って言語音を生成する生理的過程のことです。
言語音を生成する過程とは?
言語音をつくる過程には「発声」「共鳴」「構音」があります。
「構音」は、言語音をつくる過程の一つです。
「発声」とは、
肺から送られてきた呼気が声帯の間を通過するときに、声帯を振動させて音声を生じさせること。
「共鳴」とは、
喉頭から口腔、鼻腔までの共鳴腔の形を変化させて、音声にそれぞれの特徴を与えること。
「構音」とは、
喉頭から口唇や鼻孔までの呼気の通路の形を変えたり、途中に狭めや閉鎖をつくったりすることに
より、出された音声にさまざまな変化を与えて、それぞれの言語音にすること。
<構音器官とは?>
発声発語器官のうち
肺、喉頭 からなるものが『発声器官』
声道(声帯から唇までの声の通る管)を取り巻くものが『構音器官』 です。
発声器官は 呼気流から声の音源を作る器官の集合 で、
肺における呼気と、喉頭における声帯振動を制御することによって
声の高さや大きさ、声質を調節し、有声音と無声音の区別を作ります。
構音器官は 声帯音源に言語音としての響きを与え、呼気流を使って子音の音源を
作る器官の集合 で、
下顎、舌、唇、軟口蓋からなり、これらの器官が相互に影響しながら
声道の形を変えることによって、母音の区別や子音の種類が決定されます。
以下に構音器官の名称と、話し言葉の産出への関わり方を示します。
これらの器官の働きによって、声道の共鳴が変化したり、声道内の子音の音源が生じたりします。
下顎 口の開閉機能を受け持つ。
舌 丸みを帯びた体部が口腔内を前後上下に移動
短い舌端部が舌先をあらゆる方法へ動かすべく変形
舌全体の変形と移動が母音の区別を決定
舌先や舌背が口蓋に接近・接触することにより多くの子音が生み出される。
⇒最も重要な構音器官
口唇 下顎運動に伴う下口唇の運動が主となる開放と閉鎖
横幅の変化を主体する円唇化(丸め)と平唇化(引き伸ばし)
口唇特有の変形である唇の突き出しとすぼめ
赤唇は話し言葉において視覚的情報を発信する。
軟口蓋 硬口蓋の後方にあって鼻咽腔を開閉する弁として働く。
嚥下時と口音の発音時に挙上し、呼吸と鼻音の発音において下降する。
⇒鼻音と口音の区別を作る。