発音に誤り(たとえば、「さなか」のことを「しゃかな」「たかな」「ちゃかな」、「らくだ」のことを「だくだ」「らくら」「あくだ」と発音するなど)があれば、即、発音の障害(専門用語ではこれを「構音障害」と呼んでいます)というわけではありません。
そのわけは・・・
日本語に用いられている音は、専門家によって見解は異なりますが、少なくとも100を超えると言われています。
その音は、全ての音が一度に同時に、そしてすぐに正確に発音出来るようになるわけではありません。
音によって、出始める時期や、いつでも正確に発音出来るようになるまでにかかる期間には違いがあります。
比較的早くから出始める音もあれば、年齢があがってもなかなか出ない音もあります。
出始めてから比較的短い期間で定着する音もあれば、時間がかかってやっとモノになる音もあります。
どの音についても言えることは、正しく発音出来ることがある音も、
ある時には他の音に誤ったり曖昧な音になったりというように、
子どもは、正しく発音出来るときとそうでないときを繰り返しながら、
少しずつ正確に発音出来る頻度を増していって、
やがていつでも正確な発音が出来るようになっていくということです。
そして、この発音の獲得には個人差があります。
発音も発達するもの。
「発音の誤り」は、発達の過程で誰にでもおこるものなのです。