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<参考>音を出す器官の発達と食べること

ちょっと豆知識・・・

 音声を作り出す発声発語器官は、食べるための器官で、音声を作り出すことと、食べることとの間には直接的な関連があります。

 食べること(離乳食)は、個人差はありますが、5~6ヶ月から、唇、舌、顎の運動や飲み込みの能力に添って始まり、およそ12~16ヶ月頃までにはほぼ完了します。
 これらの時期と活発なさまざまな音を作り出す喃語期から初語までの時期とは重なり合っています。食べるための器官とことばの音をつくり、語音を生み出す器官は、人間にとってまったく異なる目的のものですが、タイミングよく組み込まれているかのようです。

 以下は、食べ物を取り込み、噛み砕いて唾液と混ぜ、飲み込む能力(摂食・嚥下能力)の段階を示したものです。

ゴックン期 5~6か月頃  【口唇食べ】
  上唇の形は変わらず、下唇が内側に入る。唇の開閉。口角はあまり動かない。唇を閉じて飲み込む。
  舌の前後運動。顎の開閉、上下運動。

モグモグ期 7~8か月頃  【舌食べ】
  上下唇がしっかり閉じて薄く見える。左右の口角が同時に伸縮する。
  数回もぐもぐして、舌で押しつぶし咀嚼する。舌の上下運動。スプーンの上に唇をかぶせる。

カミカミ期  9~11か月頃 【歯茎食べ】
  上下唇が左右にねじれながら協調。咀嚼側の口角が縮む。舌の側方運動(咀嚼)。コップから一口飲む。

完了期・パクパク期  【歯茎(歯)食べ】
  舌が自由自在に動き、摂食活動が活発。柔らかいスティック状のものを噛み切る。