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国立特別支援教育総合研究所
 
平成30年度(2018年度)前期 NISE免許法認定通信教育シラバス


科目名: 視覚障害児の心理、生理及び病理(平成30年度前期)

番号

映像講義名
担当講師(所属)

講義概要

事前学習・事後学習

『視知覚』 


田中 良広
(帝京平成大学)

 最初に視知覚とは何かを解説した上で、心理学的実験の結果から得られた弱視児の視知覚の特性を取り上げる。
 次に、視知覚の発達の状態や特性を把握し学習上のつまずきや支援の手がかりを得ることができるフロスティッグ視知覚発達検査の概要と実施上の留意事項について例示を用いて解説する。

・事前学習
 印刷教材に目を通しておくこと。

・事後学習
1 弱視児の視知覚の特性を踏まえた上で、実際の学習場面において配慮すべき点等について整理しておくこと
2 フロスティッグ視知覚検査の実際の検査用紙等によって、講義内容の補充を図っておくこと
3 「引用・参考文献」に挙げてある文献に目を通し、視知覚についての理解を深めておくと

『聴知覚・障害物知覚』


佐島 毅
(筑波大学)

 視覚障害における聴知覚および障害物知覚に関する基礎的研究について概観し、その知見と関連づけて聴空間認知,盲人の歩行について解説する。
 また、それらの心理学的知見に根ざした視覚障害の特性の理解と教育への示唆について述べる。

・事前学習
 教材に目を通しておくこと。

・事後学習
 聴知覚・障害物知覚の基本的な特性を理解すること。
 聴知覚・障害物知覚と歩行との関係について理解すること。

『触知覚』


金子 健
(国立特別支援
教育総合研究所)

 まず、触知覚に関する基礎的事項としての触覚の特性を取り上げる。そのうえで、触知覚の特性について、触覚的に入手可能な情報の種類、触覚を活用する諸状況(周囲の環境の把握、物の操作、手指による触図・点字等の知覚・認知)等の観点から述べ、それらと視覚障害との関係を論じる。

・事前学習
 印刷教材に目を通しておくこと。

・事後学習
1 運動感覚が視覚を必要としないことを閉眼の状況で確かめてみること、及び、その精度(どのくらい正確にできるか)について確かめてみること(ただし、危険を伴わない範囲で確かめること)
2 身近にある、紙、繊維(布)、木材等の素材について、その触感を確かめてみること
3 「引用・参考文献」に挙げてある文献で、触覚、及び触知覚について、理解を深めること

『知能・記憶・思考』


山本 利和
(大阪教育大学)

 知能・記憶・思考という認知心理学領域の話題を視覚障害者の場合に当てはめながら解説する。この領域は教育に直結しているので、学校現場で役立ちそうな例を使って解説する。

・事前学習
 知能検査と記憶のメカニズムについては事前学習として調べておくこと。 

・事後学習
 視覚の状態と経験が知能、記憶、思考にもたらす特長についての復習をすること。特に講義の最後に行う理解度チェックテストで間違った事項については十分な復習を行うこと。 

『ことばと読みの発達』


小林 秀之
(筑波大学)

 視覚障害児のことばの発達と読みの発達について、基本的な理解を深める。ことばの発達については、喃語の発現から初語の獲得とその後の発達を概観する。読みの発達については、点字の読みの発達と弱視児の読みの発達について解説する。

・事前学習
 視覚障害児のことばの発達や読みの発達について、各自調べて概観しておくこと。


・事後学習
 映像講義内容を振り返り、理解が不足している部分については復習すること。特に講義の最後に行う理解度チェックテストで間違った事項については十分な復習を行うこと。

『身体発達と歩行』


中村 貴志
(福岡教育大学)

 視覚障害者の身体発達と歩行について、基本的な理解を深める。また、運動能力や体力の特徴、及び支援効果について、これまでの研究報告を基に概観する。
 歩行については、オリエンテーションとモビリティの観点から解説する。

・事前学習
 視覚障害者の身体発達、運動能力や体力及び歩行については、事前学習として調べておくこと。

・事後学習
 映像講義内容を振り返り、理解が不足している部分については復習すること、特に講義の最後に行う理解度チェックテストで間違った事項については十分な復習を行うこと。

『パーソナリティと適応・

社会性』



相羽 大輔
(愛知教育大学)

  視覚障害児・者に特有のパーソナリティがあるか否か、どのような観点で視覚障害児・者の心理的適応を支援すればよいか、視覚障害児・者に必要な社会性について概観し、視覚障害児・者の心理面の支援のあり方について学ぶ。

・事前学習
 視覚障害者に特徴的なパーソナリティについて、予想することを列挙しておくこと、また、視覚障害者の心理的適応において課題になりうることを予想しておくこと、また、可能であれば、中途失明に関する図書等を読んでおくこと

・事後学習
 映像講義の内容を振り返り、理解が不足している部分について復習をしておくこと。また、疑問に思ったことについては調べ学習を行うこと、特に、最後に行う理解度チェックテストで間違った事項については十分復習を行うこと。

『視覚器の解剖と発生』


柿澤 敏文
(筑波大学)

 視覚器の解剖について、眼球、視神経、視中枢、眼球付属器の順に、その機能の概要と共に理解する。
 次に、眼の発生について、受精後早期の過程を中心にして、先天異常との関係も含めて理解する。

・事前学習
 視覚器の解剖・眼の発生について、事前学習として調べておくこと。

・事後学習
 映像教材を振り返り、理解が不足している部分については復習すること。特に講義の最後に行う理解度チェックテストで間違った事項については十分な復習をすること。

『視機能とその評価1

(視力)』


永井 伸幸
(宮城教育大学)

 代表的な視機能である視力について、視覚的大きさは角度(視角)によって決まり、視力の値は視角の逆数であることを説明する。さらに1.0から光覚無しまでの標準的な視力検査法や、視力と視角の関係について、さらに様々な視力について説明する。

・事前学習
 視覚の生理・病理(眼の構造、視機能(視力、視野等)、視覚障害の種類、眼疾患の病態等)については、事前学習として調べておくこと。

・事後学習
 映像講義内容を振り返り、理解が不足している部分については復習すること。特に講義の最後に行う理解度チェックテストで間違った事項については十分な復習を行うこと。

『視機能とその評価2

(視野・眼球運動・その他)』


永井 伸幸
(宮城教育大学)

 視覚障害に関係する視機能について、物の見える範囲を表す視野の測定とその障害について明順応と暗順応及びその障害について、色覚の特性とその障害について、眼球運動と眼振について説明する。

・事前学習
 視覚の生理・病理(眼の構造、視機能(視力、視野等)、視覚障害の種類、眼疾患の病態等)については、事前学習として調べておくこと。

・事後学習
 映像講義内容を振り返り、理解が不足している部分については復習すること。特に講義の最後に行う理解度チェックテストで間違った事項については十分な復習を行うこと。

『眼光学と視覚補助具』


川瀬 芳克
(愛知淑徳大学)

 代表的な視覚補助具である手持ち型拡大鏡、卓上型拡大鏡および単眼鏡の光学的な特性を説明するとともに、正視、遠視、近視および乱視と視覚補助具のかかわりについて説明する。

・事前学習

 眼の屈折については事前学習としてひととおり調べておくこと。

・事後学習
 理解度チェックテストで間違った事項については復習を行うこと。

『先天異常』


柿澤 敏文
(筑波大学)

 眼の発生について、受精後早期の過程を中心に、先天異常との関係を理解する。次に、代表的な6つの先天眼疾患について、その概要を理解する。最後に、遺伝が認められる、視覚障害原因となりうる5種類の先天眼疾患について、その概要を理解する。

・事前学習
 眼の発生と先天異常(先天眼疾患)について、事前学習として調べておくこと。

・事後学習
 映像教材を振り返り、理解が不足している部分については復習すること。特に講義の最後に行う理解度チェックテストで間違った事項については十分な復習をすること。

『小児の眼疾患』


中村 貴志
(福岡教育大学)

 小児の眼と眼疾患の特徴について、基本的な理解を深める。また、眼の先天異常、全身病と眼疾患、未熟児網膜症、斜視及び弱視について、定義、病態及び症状など基本的な内容について解説する。

・事前学習
 小児の眼と代表的な眼疾患の特徴については、事前学習として調べておくこと。

・事後学習

 映像講義内容を振り返り、理解が不足している部分については復習すること、特に講義の最後に行う理解度チェックテストで間違った事項については十分な復習を行うこと。

『屈折異常・白内障

・緑内障』


佐藤 将朗
(上越教育大学)

 視覚障害のある児童生徒の病理について理解するため、屈折異常、白内障、緑内障を取り上げ、まず、その基礎知識を整理する。
 次に、特別支援教育の中で、これらの状態像を示す幼児児童生徒に対する医学的管理と指導上の配慮事項についても学んでいく。

・事前学習
 視覚の生理・病理(眼の構造、視機能(視力、視野等)、視覚障害の種類、眼疾患の病態等)については、事前学習として調べておくこと。 

・事後学習
 映像講義内容を振り返り、理解が不足している部分については復習すること。特に講義の最後に行う理解度チェックテストで間違った事項については十分な復習を行うこと。

『網膜・硝子体疾患と

視神経・視路疾患』


森 まゆ

(筑波大学)

 網膜・硝子体疾患と視神経・視路疾患について、視覚特別支援学校・特別支援学級の視覚障害原因調査で人数の多い疾患を中心に、その疾患で視覚障害が起きる原因や背景、疾患ごとの見え方、必要な配慮について、視機能の生理学的な背景を振り返りながら、基本的な知識を得る。

・事前学習
 視覚の生理(眼の構造、視機能、それらの関係など)ついては調べておくこと。

・事後学習
 講義中で出てきた眼疾患について復習すること。疾患の部位・内容と見え方を関連させて理解すること。



科目名: 聴覚障害児の心理、生理及び病理(平成30年度前期)


番号

映像講義名
担当講師(所属)

講義概要

事前学習・事後学習

『聴覚障害児の生涯発達と
教育・心理的背景』



四日市 章

(筑波大学 名誉教授)

 

 聴覚障害児の指導では、子どもの生涯にわたる学習や生活での課題を見通し、それに対応した指導支援を行うことが重要である。学習面での課題は主として日本語の獲得とそれによる知識の拡大であり、生活面では、学級から就職に至る集団の場での、仲間との協働と自己実現である。言語や聴覚の障害は外部から的確に理解することが難しく、指導する教師は、子どもと障害、学習内容や指導法、また社会的相互作用や協調のあり方について知り、的確な配慮を行う事が必要となる。本講義では、特別支援学校(聴覚障害)と通常の学級、また、職場で、彼らが適応して生活し、充実した学びを行えるために我々が知っておくべき事柄について述べる。

・事前学習
 本講義の基礎となる聴覚障害児の心理、学習、指導の基礎に関してできるだけ予習しておくことが望ましい。

・事後学習
 講義資料を読み返し、必要に応じて参考文献などで理解を深める。また、得られた知識を、自分の指導経験と合わせて考察をしてみる。

『聴覚障害(乳)幼児の

心理と発達支援』


北 義子
(国立リハビリテーション

センター学院)

 聴覚障害(乳)幼児心理の発達を理解するにあたっては、聴覚障害であるために影響を受ける「関係性」に注目することが重要である。そのため、関係性の発達についてアタッチメント(愛着)システム、自己感の発達、分離一個体化過程、なり込みと巻き込みなどの側面から学び、さらに心の理論についても説明を加える。そして、関係性の発達における聴覚障害の影響について、実際のケースの映像やインタビュー内容などから具体例を示す。また、聴覚障害児の発達支援について、主として前言語期に必要とされる指導者は、児のコミュニケーション・パートナーとしてモデルを示すことが最重要課題であり、難聴についての知識を母に教え込むことが必要なのではないこと、母親は、子どもと指導者とのやりとりのモデルの中から、身体で我が子の聞こえやコミュニケーションの特徴について学ぶ必要があることなどを説明する。

・事前学習
 本講義の基礎となる健聴児の心理に関して、実際の乳児と母親とのコミュニケーションを観察する経験を持つと良い。さらに文献で予習しておくことが望ましい。

・事後学習
 講義資料を読み返し、必要に応じて参考文献などで理解を深める。また、自分の指導場面をビデオに録画し、児からどのように見えているか、他の先生にも観て頂き、検討する。

 できれば、月に1度、健聴児の母子の様子を生後1年にわたって数組観察させて頂けるとなお良い。

『聴覚障害(学童期・青年期)

の心理と教育的対応』


山本 晃
(国立特別支援教育総合

研究所)

 聴覚障害(学童期・青年期)の心理と教育的対応は、聴覚障害児・者の生活機能や聴覚障害に起因する心理的問題、社会と聴覚障害者との関わりにおいて生じる問題、言語能力、思考の固執性などを理解し、それに対応した発達段階ごとの支援を行うことが重要である。また、聴覚障害学生への支援は学生の意思表明の段階に合わせた支援方法が大切であり、支援する側と支援される側の前向きな関わりにより、支援が充実していくことについて理解することが重要である。

・事前学習
 本講義の基礎となる聴覚障害児の心理、学習、指導の基礎に関して、できるだけ予習しておくことが望ましい。

・事後学習
 講義資料を読み返し、必要に応じて参考文献などで理解を深める。また、得られた知識を、自分の指導経験を合わせて考察をしてみる。

『聴覚障害と認知発達』


鄭 仁豪
(筑波大学)

 聴覚障害児の指導では、子供の発達状況に応じた指導や支援を行うことが重要である。聴覚障害児の認知発達は、使用する言語、それによって得られる経験、学習のための方略といった認知発達を支える3つの要素において、聴児の認知発達とは異なる。聴覚障害児の教育現場では、聴児の認知発達の基準からではなく、異なる発達の背景と過程を持つ存在としての聴覚障害児の認知発達を考慮し、対応する必要がある。

 本講義では、特別支援学校(聴覚障害)と通常の学級で、聴覚障害児に適した教育や学習が行えるために、我々が知っておくべき聴覚障害児の認知発達に関わる事柄について述べる。

・事前学習
 本講義の基礎となる社会性や情緒発達に関する基礎的用語や理論は、できるだけ予習しておくことが望ましい。

・事後学習
 講義資料を読み返し、必要に応じて参考文献などで理解を深める。また、得られた知識を、自分の指導経験を合わせて考察をしてみる。

『聴覚障害児の社会性と

情緒の発達』

鄭 仁豪
(筑波大学)

 聴覚障害児の指導では、子供の発達状況に応じた指導や支援を行うことが重要である。学校は、学力向上のための学習の場であり、社会性や情緒の発達を遂行する場でもある。また、学業生活と社会性や情緒の発達は相互に支え合う関係にもある。しかしながら、聴覚障害児はコミュニケーションに何らかの制約がある場合が多く、社会性や情緒の発達において課題を抱える場合も多いとされる。このような課題の背景を知ることは、的確な学習や生活上の配慮を行うために必要となる。

 本講義では、特別支援学校(聴覚障害)と通常の学級で、聴覚障害児に充実した学びの環境を提供するために、我々が知っておくべき社会性と情緒の発達に関する事柄について述べる。

・事前学習
 本講義の基礎となる社会性や情緒発達に関する基礎的用語や理論は、できるだけ予習しておくことが望ましい。

・事後学習
 講義資料を読み返し、必要に応じて参考文献などで理解を深める。また、得られた知識を、自分の指導経験を合わせて考察をしてみる。

『軽度・中等度難聴児及び

一側性難聴の理解と対応』



原田 公人
(国立特別支援教育総合

研究所)

 聴覚障害は様々な程度があり、きこえの状態により生活面・学習上の困難を生じる。また、補聴器等の適用については、本人の不便さや音や音声情報の聴取状態から、個々に応じた補聴を検討することが重要である。
 軽度・中等度難聴と一側性難聴とでは、それぞれ異なる状態像であることを理解し、発達段階を含め、個に応じた指導・支援を検討する必要がある。
 本講義では、先行研究を紹介しつつ、軽度・中等度難聴、一側性難聴の理解を深め、特別支援学校(聴覚障害)のみならず通常の学級に在籍している幼児児童生徒に対する配慮すべき事柄について述べる。。

・事前学習
 本講義の基礎となる難聴の程度・分類、軽度・中等度難聴及び一側性難聴の基礎に関して、できるだけ予習しておくことが望ましい。

・事後学習
 講義資料を読み返し、必要に応じて参考文献などで理解を深める。また、得られた知識を、他の関係文献で確認してみる。

『聴覚障害リハビリテーション

①補聴器』


原田 公人
(国立特別支援教育総合

研究所)

 聴覚障害児に対する指導上の配慮として、聴覚補償が欠かせない。聴覚補償の方法として、補聴器や人工内耳の活用がある。近年は、新生児聴覚スクリーニングの普及により、聴覚障害の早期発見が可能になった。これに伴い、早期補聴、早期療育(教育)が必須の取組となっている。
 本講では、補聴器について取り上げる。まず、伝音難聴・感音難聴の状態像から補聴器の適応判断、補聴器の基本的構造を理解する。また、補聴器フィッティングに関する用語を理解する。そして、保護者支援を含め。発達段階に応じた聴覚リハビリテーションの内容について押さえておくべき事柄について述べる。

・事前学習
 本講義の基礎となる難聴の程度・分類、軽度・中等度難聴及び一側性難聴の基礎に関して、できるだけ予習しておくことが望ましい。

・事後学習
 講義資料を読み返し、必要に応じて参考文献などで理解を深める。また、得られた知識を、他の関係文献で確認してみる。

『聴覚障害リハビリテーション

②人工内耳と人工中耳』



廣田 栄子
(筑波大学 名誉教授)

 近年の高度医療技術の開発に伴い、人工聴覚器(人工内耳・人工中耳)が保険適用となり、聴覚活用効果もあって普及が進んでいる。人工内耳は、主に重度感音性難聴児者に適応があり、人工中耳は既存の治療でも改善がない、または装用が困難な伝音性または混合性難聴者に適応があるとされている。
 本講義では、医療・聴覚障害学・特別支援教育学の側面から、聴覚活用の背景、聴覚障害の程度とことばの聞こえの評価、人工内耳の構造と機能、人工内耳の聞こえと活用、人工中耳の構造と機能について講義し、最後に人工聴覚器の特別支援学校(聴覚障害)における児童生徒への適用検討の在り方についてまとめる。

・事前学習
 本講義の基礎となる聴覚障害児の心理、学習、指導の基礎に関して、できるだけ予習しておくことが望ましい。

・事後学習
 講義資料を読み返し、必要に応じて参考文献などで理解を深める。また、得られた知識を、自分の指導経験と合わせて考察をしてみる。

『APD聴覚情報処理障害

の理解と対応』



小渕 千絵
(国際医療福祉大学)

 聴覚情報処理障害(APD)とは、聴力には問題がみられないにも関わらず、聞き取りにくさを訴える症状である。APDは様々な原因によって生じうるため、教育場面でもAPDを疑う児に出会うことは多々みられるといえる。このため、その症状や原因について理解し、個々に抱える症状に合わせて適切な対応を行えるようにすることは重要といえる。
 本講義では、APDの基本的な理解を深められるよう、APDの症状、定義、その原因について概説し、さらにAPDと他障害を鑑別するための評価方法、及び具体的な支援方法について述べる。

・事前学習
 基本的な聴覚検査及び聴覚障害児に行われる基本的な支援方法について理解を深めておくことが望ましい。

・事後学習
 講義資料を読み返し、必要に応じて参考文献などで理解を深める。また、得られた知識を、自分の指導経験と合わせて考察をしてみる。 

『小児の言語障害』



野原 信
(帝京平成大学)



 聴覚に障害が生じることで、生活場面における聞こえには制限が生じる。その程度は、聴覚障害の程度により様々である。聴覚障害があることで、音や音声などの聴覚刺激が入らない、または十分に入らないことが生じる。さらに、聴覚障害の影響は、聞こえの問題のみにとどまらず、コミュニケーションへの影響や、とくに言語習得期である乳幼児期では、音声言語の習得など、その影響は多岐に渡る。さらに幼児期後期には書記言語学習の発達に影響を及ぼす。そのため指導者は、包括的に聴覚障害児の言語発達を理解することが求められる。

・事前学習
 本講義の基礎となる聴覚障害児の心理、学習、指導の基礎に関して、できるだけ予習しておくことが望ましい。

・事後学習
 講義資料を読み返し、必要に応じて参考文献などで理解を深める。また、得られた知識を、自分の指導経験と合わせて考察をしてみる。

『聴覚障害の病理①

耳科学疾病』



新谷 朋子
(とも耳鼻科クリニック)

 聴覚障害児の指導を行う上で、聴覚障害の病理、聴覚障害の原因となる疾患、病態を理解することは重要である。
 聞こえの仕組みは外耳、中耳からなる伝音機構と内耳、中枢からなる感音機構に分けられる。伝音機構の役割は外界からの音を効率良く内耳に伝えることと、強大な音響暴露から内耳を防御することである。感音機構はアブミ骨の振動で内耳液が外界からの音情報を、アブミ骨の振動を介して内耳液の波動により基底板の振動として伝えられる。内耳液の波動は、蝸牛の聴覚情報伝達機能によって、物理的エネルギーを神経の活動としての電気的エネルギーに変換され、聴覚中枢路に伝達される。
 これらの聞こえの病態について述べる。

・事前学習
 本講義の基礎となる聴覚障害児の心理、学習、指導の基礎に関して、できるだけ予習しておくことが望ましい。

・事後学習
 講義資料を読み返し、必要に応じて参考文献などで理解を深める。また、得られた知識を、自分の指導経験と合わせて考察をしてみる。

『聴覚障害の病理②

耳科学疾病』



新谷 朋子
(とも耳鼻科クリニック)

 聴覚障害児の指導では難聴の原因となる疾患、病態、治療、対処方法を理解することが必要である。
 耳疾患の症状は、難聴以外に耳痛、耳漏、耳閉感などだが、子供ではうまく表現できない。耳の診察では外耳、中耳の視診(耳鏡、顕微鏡、内視鏡)、レントゲン、CT、MRI、聴力検査、遺伝子検査等が行われる。
 伝音難聴をきたす疾患は外耳の先天性疾患、耳垢などである。中耳の疾患は小児では急性中耳炎が最も多く、滲出性中耳炎も難聴の原因となる。感音難聴をきたす疾患は先天性難聴では約半数は遺伝子変異が関与する。その他内耳奇形、風疹やムンプス、サイトメガロウイルスなども難聴の原因となる。
 本講義では小児に見られる疾患、難聴の原因となる疾患について述べる。

・事前学習
 本講義の基礎となる聴覚障害児の心理、学習、指導の基礎に関して、できるだけ予習しておくことが望ましい。

・事後学習
 講義資料を読み返し、必要に応じて参考文献などで理解を深める。また、得られた知識を、自分の指導経験と合わせて考察をしてみる。

『聴覚の解剖

(聴覚機能)』



小渕 千絵
(国際医療福祉大学)

 聴覚障害児への支援を行う上では、聴覚障害の機序やその特性について把握することは重要である。この場合には、基礎的な聴覚系の構造と機能について理解することが必要といえる。さらに、近年では、補聴器や人工内耳の両耳装用も進んでいることから、その基盤となる両耳聴の仕組みについても理解しておくことも必要である。
 本講義では、末梢聴覚系と中枢聴覚系に分け、それぞれの構造と機能について概説し、さらに両耳聴の仕組みや機能について述べ、基礎的な知識が得られるようにする。

・事前学習
 聴覚系に関わる基本的な解剖学、生理学的用語について予習しておくことが望ましい。

・事後学習

 講義資料を読み返し、必要に応じて参考文献などで理解を深める。また、聴覚障害の種類と対応づけて理解できるようにする。

『小児難聴(種類と原因)』



寺崎 雅子
(小田原市立病院)

 近年の医療では、遺伝子分析により難聴の原因が解明されつつある。その結果、聴覚障害児に対する認識とその支援環境が改善されてきている。難聴児に関わる耳鼻咽喉科医師、小児科医師、言語聴覚士ばかりでなく、療育や教育場面での保育士や教員の占める役割はさらに重要になってきている。
 本講義では、難聴児童に対する知識をできるだけ広く理解し、教育場面で、安心して充実した学習と支援環境が提供できるよう、理解しておくべき小児難聴の代表的な種類と原因について述べる。

・事前学習
 講義の基礎となる聴覚障害についての知識ばかりでなく、そのほかの障害、重複障害についても予習しておくことが望ましい。

・事後学習
 講義資料を読み返し、必要であれば参考文献などで理解を深める。また、自分の指導経験と、得られた知識を合わせて考察をしてみる。

『小児難聴の早期発見』



廣田 栄子
(筑波大学 名誉教授)

 先天性または幼児期からの難聴児では、聴覚情報の制約により言語コミュニケーション・社会性・情緒発達等に影響が及ぶことが少なくない。そこで、幼児期早期に難聴を発見し、早期に補聴器装用と教育指導を開始し、系統的指導により十全な発達を支援することが必要となる。
 本講義では、小児難聴の早期発見の歴史と背景、早期発見・指導と発達の理解、普及の著しい新生児聴覚検査、早期発見と特別支援学校(聴覚障害)、早期発見後の指導、言語発達と早期発見の意義について論じ、最後に小児難聴の早期発見と特別支援教育指導の在り方についてまとめを述べる。

・事前学習
 本講義の基礎となる聴覚障害児の心理、学習、指導の基礎に関して、できるだけ予習しておくことが望ましい。

・事後学習
 講義資料を読み返し、必要に応じて参考文献などで理解を深める。また、得られた知識を、自分の指導経験と合わせて考察をしてみる。