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肢体不自由
各障害に関する知識(肢体不自由)
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医肢体不自由の実態把握 -医学的側面からの把握-
1.既往・生育歴の把握
肢体不自由児に対して、就学前に就学に関する相談・指導を行う際には、現在の障害の状態を正確にとらえる必要があることはもちろんのこと、現在の状態をより的確に把握するために必要な範囲でその子どもの既往・生育歴及び家庭の状況を保護者との面談等を通じてできるだけ把握することが大切です。このため、例えば、次のような点について把握することが考えられます。
(1) 既往・生育歴
出生月齢
出生時体重
出生時の状態
保育器の使用
生後哺乳力
生後4週間以内のけいれん発作と高熱疾患
障害の発見
なお、これらについては、例えば、高熱が長引いた場合には、どの程度日数が続いたのかなど、必要に応じて、細部にわたって把握することが必要です。
(2) 乳幼児期の発達状況
例えば、以下の点について、何か月で可能になったかを把握します。
頸の座り
座位保持
寝返り
這うこと
立位保持
ひとり歩き
物の握り
物のつまみ
持ち換え
(3) 家族構成
(4) 就学前の保育・教育歴
(5) 就学前の療育歴
2.障害の状態の把握に当たっての留意点
病院の診察室のような雰囲気ではなく、プレイルームのような所で観察することが望ましいと考えられます。この場合、玩具の使い方などの観察を通して、運動・動作や精神発達の側面をとらえることが大切であり、子どもに触れる時には、母親が抱いた状態で相対する方が、子どもに安心感を与えることができます。
また、脳性まひ関連疾患の子どもについては、子どもの緊張が高まって正しい把握が困難になる場合があるので、十分な配慮が必要です。
なお、疾患の症状や障害が進行性か否かについては、母親が日ごろ観察している点を十分に把握することで、理解できる場合が多くあります。
3.観察の視点
身体機能面では、ひとりで座位をとれるか、移動はどのようにして行うか(這う、立って歩くなど)、玩具をどのようにして使いこなすか(持ち換え動作、つまみ動作、よく使う手は右か左かなど)等の姿勢や運動・動作の発達状況をみます。
心理発達面では、年齢相応の玩具を使うか、口頭での指示に対応できるか、友達との遊び方はどうか、知能や発達の状況はどうかなどについて把握します。
日常生活動作面については、嚥下、咀嚼ができるか、食器はどのようなものを使うか、尿意を伝えられるか、便意はどうかなどを把握します。これらのほか、更衣、洗面、入浴などの複雑な動作の可否を質問し、記録することも必要です。
なお、相談の際に、すべての日常生活動作を実際に行ってみる余裕はありませんので、要点を尋ねることが大切です。随伴障害の有無やその程度についても、問診に頼らざるを得なく、特に、てんかん発作の有無や回数、抗けいれん剤服用の有無については、忘れずに把握する必要があります。
4.保育所・幼稚園等からの情報の把握
学校での集団生活を送る上で、情報として把握しておきたいことには、遊びの中での友達とのかかわりや興味・関心などの社会性や精神面等の発達などがあります。これらのことについては、就学に係る短時間の行動観察よりも、保育所・幼稚園、肢体不自由児通園施設等での日常生活を通して把握した方が、子どもの変容過程についてより詳細な情報が得られるので大いに活用したいものです。
5.かかりつけの医療機関からの情報の把握
これまでにかかっていた専門の医療機関がある場合には、その間の診断やそれに基づく治療方法など、医学的所見を把握することが重要です。
特に、常時、抗けいれん剤を服用している場合には、入学後、授業中などにけいれん発作が起きた場合や急性疾患などで近くの医療機関にかかる場合が生じた時、薬剤の処方内容についてあらかじめ保護者を通して主治医から情報を把握し、緊急に対応できるようにしておくことが安全な学校生活を送る上で必要です。
6.現在使用中の補装具
就学前の肢体不自由児が使用している補装具には様々なものがありますが、障害の重度な子どもについては、車いす、手押し型バギーが使われている場合が多くなっています。また、障害の軽度な子どもについては、つえ、短下肢装具又は靴型装具が使われています。
なお、つえには、両松葉づえと両側肘つえ(ロフストランド型)があります。つえ歩行をしている子どもの多くは、平地歩行のみが可能で、時には安定性を欠くこともあり、坂道と階段の昇降までできる者は少ない状況です。
普通型車いす利用者もいるが、多くは保護者に押してもらっており、自ら車いすの移乗やブレーキ操作、車いすのハンドリム操作を行える者は少なくなっています。
補装具の使用に当たっては、定期的な受診を勧め、子どもの障害の状態等の変化に応じた適切な補装具が使用できるようにしておくことが大切です。
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