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コンサルテーションの評価


1.コンサルテーションを評価するにあたって



 コンサルテーションとは、コンサルタントがコンサルティに対して情報提供やアドバイスによる間接支援を行い、最終的にはクライエント支援につながる支援方法です。(図1)
  コンサルテーションを考えるにあたっては、コンサルタント、コンサルティ、クライエントの三者の関係があります。このうち、コンサルタントならびにコンサルティはともに専門家です。コンサルタントは、基本的にクライエントへの直接支援は行いません。コンサルタントはコンサルティへの間接支援を通して最終的にはクライエントを支援することにつながるように考えていきます。コンサルティは、クライエントに直接支援を行います。コンサルテーションとカウンセリングの違いは、コンサルタンとコンサルティがともに専門家であるという点で異なっています。
  学校コンサルテーションを考えるとき、コンサルタントとして考えられるのは、教育センターの相談担当者、特別支援学校の特別支援教育コーディネーターや管理職、専門家(医療、教育、福祉)等が考えられます。コンサルティとして考えられるのは、担任、小学校や中学校の特別支援教育コーディネーター、校内委員会等が考えられます。クライエントとして考えられるのは、幼児児童生徒、保護者等です。 これらのことを考慮し、以下にコンサルテーションにかかわる評価について考えられることの枠組(試案)を記述します。







2.コンサルテーションの評価



 評価を実施するにあたって、コンサルタント自身がコンサルテーションについての振り返りを行う自己評価の視点と、コンサルテーションを受けた側からの利用者評価の視点を基軸として評価することをお勧めします。 また、コンサルテーション全体の流れについての評価と具体的な事項についての評価も行えることが望ましいです。


○ コンサルタント自身の評価

  • コンサルティのニーズを把握できたか?
  • コンサルティのニーズに応えられる支援目標を設定することができたか?
  • コンサルティのニーズに応えられる支援方法を考えることができたか?
  • コンサルティに的確なアドバイスや支援ができたか?
  • コンサルテーション実施後の反省は的確にできたか
  • コンサルティを支援できる十分なリソースを準備できたか? 等
  • (コンサルティの部分をクライエントに置き換えるとコンサルティ自身の評価にもなります。)
○ コンサルティへの評価 
  • コンサルタントのアドバイスを理解できたか?
  • コンサルタントのアドバイスをクライエントの支援に役立てることができたか?
  • コンサルティがコンサルタントのアドバイスや支援計画に納得したか? 等
○ コンサルテーション全体の流れ(システム的な)評価  
  • 最終的にクライエントの支援に結びついたか?
  • コンサルテーションは満足のいくものであったか?
  • コンサルテーションにかかった期間はどのくらいか?
  • 利用できるリソースをうまく結びつけることができたか
  • コンサルテーションにかかった期間はどのくらいか?
○ コンサルテーション実施後の具体的な内容面に関する評価  
  • 担任が授業のときに教材教具を工夫したか
  • 校内委員会において特別な教育的ニーズのある児童に関して話し合いがもたれたか? 等
 このような形で評価をすることが望ましいですが、最も大切なことは、コンサルテーションの実施が、最終的にクライエントの支援に結びついたかどうかということであります。この点については、時間をおいての継続的な検証することが必要です。場合によっては、コンサルテーション後に経過を再び確認し、追跡検証することもおすすめします。


 以下に、資料として独立行政法人国立特別支援教育総合研究所教育相談部がコンサルテーション実施後に記入していただいているアンケート方式の評価表(試案)を掲載します