子どもたちに「がまん」や「無理」をさせないために、
いちばん必要なのは、保護者、そして子どもに関わる周囲の大人、お友達の理解です。
病気の子どもたちにとって一番つらいことは,みんなと一緒に行動できないことです。
運動や食事などの制限があったり,体調が悪い時があったりするからです。
また,病気であることが外見からはわからないことも多く,みんなと同じ活動に参加できないことを「さぼっている」と誤解されてしまうこともあるようです。
さらに慢性の病気は,長期にわたって治療や自己管理が必要なため,生活規制によるストレスを感じていることもあります。
長期の入院をしたり,何度も入退院を繰り返したりしている子どもの中には,友だちと上手にかかわれなかったり,学習のおくれや空白があったりすることを心配している子もいるようです。
病気になると、からだだけでなく、こころも痛みます。
●体調は悪くなさそうなのに元気がない
●感情の起伏が大きい
●がまんや無理をしすぎる
このような様子がみられることはありませんか?
病気による生活規制を強いられる日々の中で,「なぜ自分だけが」という思い等から,こころが不安定になってしまうこともあります。
つらい治療や入院生活の経験が,こころの傷となっていることもあります。
体調を気づかう温かいことばやさりげない配慮が,子どものこころを元気づけてくれます。
病気の子どもの「きょうだい」の支援も必要です。病気の子どもの「きょうだい」にも、目を配りましょう。
どうしても、保護者は病気の子どもにかかりきりになりがちなので,きょうだいたちがつらい思いを抱いていることがあります。
自分は親に心配をかけてはいけないと無理をしていたり,かまってもらえない寂しさからわがままになったり・・・。
元気がない,忘れ物が多い,甘えるようになった・・・きょうだいたちに,いつもと違う様子がみられたら,「きょうだい」ならではの、つらい気持ちにも気づいてあげてください。